第6次ASEAN環境状況報告書

提案者:ASEAN事務局(ASEC)
実施機関:公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)

背景

環境問題の本質は常に変化し続けている。そのためASEANは、環境状況報告書(SOER)を定期的に発表しており、これは同地域内の環境問題に関する情報を蓄積し、適切な対応策を講じるための根拠を築く取り組みの一環である。環境状況報告書の主な目的は、一般の人々や意思決定者に有用な情報を提供することで、環境問題に関する意識を向上し、ASEAN地域の環境資産の持続可能な利用と効果的な保全につながる、データに基づいた環境管理の意思決定を支援することである。 

 1997年に、7つのASEAN加盟国を対象とした最初のASEAN環境状況報告書が発表された。4年後の2001年には、10カ国の全ASEAN加盟国を対象とした第2次ASEAN環境状況報告書が発表され、その後2006年には第3次ASEAN環境状況報告書が発表された。日本政府は日・ASEAN統合基金(JAIF)を通じて、それぞれ2009年に第4次、2017年に第5次の環境状況報告書の作成を支援している。 

プロジェクトは何を目指している?

第6次ASEAN環境状況報告書は、これまでの報告書の目的を継承しつつ、環境に関する ASEAN 戦略計画(ASPEN)1、持続可能な開発目標(SDGs)、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のパリ協定の実施と進捗を確認するためのKPI等、独自の指標を加えることを目的としている。このプロジェクトで期待される成果は以下の通り: 

  • ASEAN環境データ測定・評価フレームワーク  
  • 第6次ASEAN環境状況報告書 

東南アジア諸国連合(ASEAN)は、2017年にASEAN設立50周年を迎える中で、第5次ASEAN環境状況報告書(SOER5)を発表できることを誇りに思う。第5次ASEAN環境状況報告書は、ASEAN地域における環境問題に対しての体系的知識と集団的対応を構築するための、ASEANの継続的な努力の一環である。

ASEAN事務総長のメッセージ

第5次ASEAN環境状況報告書

第6次ASEAN環境状況報告書の作成は、「ASEAN社会・文化共同体ブループリント2025」、特に特性C:常に人々のニーズを満たすバランスのとれた社会開発と持続可能な環境を促進・確保する に貢献している。さらに、本プロジェクトは、Action Line D.3:気候変動の影響に適応するための制度的・人的能力を強化した、気候に適応可能なASEAN にも寄与する。環境と気候変動の影響は、「インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)協力についての第23回日ASEAN首脳会議共同声明」においても、協力分野の1つとされている。

本プロジェクトは20216月に開始され、1年間実施される予定。

2021年8月30日

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