ASEAN版責任ある農業投資ガイドライン実施のための学習・認定プログラムの作成とテスト
提案者 | : | ASEAN事務局 |
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実施機関 | : | Grow Asia |
背景
ASEANの人口増加、経済成長、急速な都市化により食料の需要が高まる中、農業は引き続き国内外の投資を惹きつけている。農業への投資は、生産性の向上、技術の移転、雇用の創出、市場へのアクセスなど、地域にさまざまな利益をもたらす。しかし、投資が増加する一方で、コミュニティの土地権利、天然資源の保全、食料安全保障、労働者の保護などに関する問題は依然として残っている。ASEAN地域の農業への投資が国際的な基準を確実に満たし、また同地域での責任ある持続可能な投資を促進するために、ASEAN農林大臣会合(AMAF)は2018年に「ASEAN版責任ある農業投資ガイドライン(ASEAN-RAI)」を、そして2019年に「ASEAN-RAIに関する戦略的行動計画」を採択した。しかし、ASEAN-RAIとその行動計画が採択されたにもかかわらず、これらの文書を具体的な行動に移すことは、依然として困難であるのが現状だ。
プロジェクトは何を目指している?
本プロジェクト「ASEAN版責任ある農業投資ガイドライン実施のための学習・認定プログラムの作成とテスト」は、農業への責任ある投資について助言をする専門家集団を養成することで、「ASEAN-RAIに関する戦略的行動計画」の基盤を築くことを目的としている。この専門家集団により、ASEAN版責任ある農業投資ガイドライン(ASEAN-RAI)は地域レベルで実施され、零細農家コミュニティと投資家、政府、その他のステークホルダーとの間の力の非対称性や格差の問題に対処していくことが期待される。このプロジェクトでは、以下の活動を通じて、民間、公共、市民社会の各セクターから50名の専門家が育成される予定:
- 学習管理ができるデジタル教材の開発と、参加者へのオンラインモジュールの提供
- 国や地域レベルのパイロット専門家集団によるオンラインおよび対面式プログラムのテスト
- オンラインおよび現場での評価を通じた、学習・認定プログラム(LAP)のモニタリング・評価(M&E)システムの開発及びテスト
「本会合は、ASEAN版責任ある農業投資ガイドライン(ASEAN-RAI)の重要性を再確認し、ASEANにおける食糧・農業・林業への投資を促進するため、国・地域レベルでガイドラインの実施に関する支援を提供するよう、ASEANパートナーに促した。」
第43回ASEAN農林大臣会合
2021年10月27日
インドネシア
ビデオ会議
本プロジェクトは、ASEAN経済共同体(AEC)ブループリント、特に戦略目標C.5.57 行動計画ii「競争力と経済統合を促進するために貿易円滑化を強化し、貿易障壁を取り除く」に貢献している。また、同プロジェクトは、インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)に示された優先分野の一つにおいて、実務的な協力と相互作用の強化を通じて、日・ASEAN戦略的パートナーシップを促進する。また、インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)の進捗報告書にあるように、最も脆弱なグループ(農業コミュニティ)への支援を提供することにより、持続可能な開発目標2030を支援している。
本プロジェクトは現在進行中で、2021年8月から2023年8月までの2年間実施予定。
2021年11月30日