ASEAN各国の行動計画策定及び陸域・海域の統合政策アプローチを通じた海洋ごみ削減のための能力強化(フェーズ2)
提案者 | : | ベトナム天然資源環境省(MONRE) |
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実施機関 | : | 公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES) |
背景
海洋ごみ問題は、国境を越えた脅威であり、ASEANの重要課題の一つとして認識されている。日々深刻化するこの問題に取り組むため、ASEAN加盟国は、「ASEAN地域における海洋ごみ対策に関するバンコク宣言」や「海洋ごみに関するASEAN行動フレームワーク」の採択を通じて、強いコミットメントを表明した。これらの取り組みに基づき、日本政府は日・ASEAN統合基金(JAIF)を通じて、2019年から2020年にかけて「ASEAN各国の行動計画策定及び陸域・海域の統合政策アプローチを通じた海洋ごみ削減のための能力強化(フェーズ1)」プロジェクトの実施を支援した。
本プロジェクトのフェーズ1では、国の行動計画の策定・実施を早める必要があること、海洋プラスチック問題についての統合的な政策が欠如していること、また廃棄物管理と海洋ごみに関するベースラインデータが不十分であることや、地方自治体レベルで特に見られる未熟な固体廃棄物管理など、ASEAN地域が直面する複数の問題や課題が明らかとなった。
プロジェクトは何を目指している?
本プロジェクトのフェーズ2では、フェーズ1で特定された問題や課題に対処することを目的としている。特に、以下の成果を目指している:
- 特に能力が不足している国を中心に、地方自治体の連携に焦点を当てた国の行動計画の策定
- 固体廃棄物管理に関する国レベルの能力向上と、根拠に基づく政策立案
- 知識の共有と、他地域のイニシアティブにおける優良事例の普及を通じた、データに基づいた政策立案能力の強化
我々は、環境及び生物多様性の保護・保全、また水資源管理及び鉱物資源の持続可能な開発を含む天然資源の持続可能な利用の促進、そして気候変動及び海洋プラスチックごみの問題に取り組むための共同プロジェクトの開発を求めた。この文脈において、ASEAN+3海洋プラスチックごみ協力アクション・イニシアティブを通じた、プラス3諸国による海洋ごみ削減のための継続的な貢献を歓迎した。
第24回日ASEAN首脳会議 議長声明
2017年10月27日
ビデオ会議
本プロジェクトは、「ASEAN社会・文化共同体ブループリント2025」、特に Action Line C.1. 生物多様性と天然資源の保全と持続可能な管理、および C.4. 持続可能な消費と生産 に貢献するものである。さらに、本プロジェクトは、インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)に示されている優先分野の一つである、海洋協力を支援している。
プロジェクトは現在進行中で、2023年10月に完了予定。
30 May 2022